※youtubeで観ることのできる、僕のお気に入りの試合について、ネット上に散らばっている情報をまとめたり、個人的な感想をダラダラと書き込んでいます。
2011年12月31日、IGF(イノキ・ゲノム・フェデレーション)にて行われた1戦。
僕は90年代の全日本プロレスが好きなので、もしかすると解釈がちょっと違うのかもしれませんが、いわゆる“ストロングスタイル”の試合って、こういうの言うんじゃないかなと思っています。
最近のケニー・オメガ、飯伏幸太、内藤哲也らが魅せる新日本プロレスのような派手さは全くないのですが、個人的には、かなり、かなり、かなり面白く、お気に入りの試合です。
三沢さんが天国へと旅立ち、胸を焦がした四天王プロレスが完全に消え、新日本プロレスも観てはいるけど、どこか喪失感がぬぐえず、熱くなれなかった僕に、改めてプロレスの奥深さ、面白さを思い出させてくれた試合でした。
今回はこの試合について書いてみます。
鈴木秀樹選手
恐らく、この頃の鈴木選手は、定期的にIGFやバトラーツに参戦してはいるものの、まだまだ無名だったはず。…て言うか僕は知りませんでした(汗)
思うに、ビル・ロビンソン直伝のダブルアームスープレックス、高度なCACC(キャッチ・アズ・キャッチ・キャン)の技術で、徐々にコアなプロレスファンから注目されるようになっていったのが、この頃ではないかなと推察します。
身長も191cmと高く、ジャーマンにワンハンドバックブリーカー、ドロップキック、どれをとっても技術がしっかりしている分、一つ一つの技にキレとダイナミクスを感じます。
それでいてグラウンドの技術も一級品!
いや~めっちゃ良い選手です。
鈴木選手についてスーパー要約すると、、、
・元郵便局員である
・アルバイトの子に誘われてU.W.Fスネークピットジャパンに通い、だんだんのめり込み、宮戸優光、ビル・ロビンソンのもとレスリングを学ぶ。
・郵政民営化と異動のタイミングで退職し、2008年、IGFにてデビュー。当時28歳。
・ニックネームは「人間風車二世」
・IGF時代はケンドー・カシンと藤田和之からコーチを受けている。
・一度だけアントニオ猪木とスパーリングをし、猪木の押さえ込みから逃げられなかった。
・2014年からフリーとして、主にインディー団体(大日本プロレス、ZERO-1、DDT、アイスリボン等)を中心に活動している。
・実はZERO-1で船木誠勝にシングルマッチで勝利している。
・鈴木みのる選手が試合中に『仕掛けた(恐らくシュート的な意味)』ところをきっちり対応した事もあり、試合後にお互い一礼するなど、鈴木みのる選手からの評価も高い。
・著書に「ビル・ロビンソン伝 キャッチ・アズ・キャッチ・キャン入門」がある。
・子供の頃は武藤敬司が好きだった。
・右目がほぼ見えていない
・エクレアが好き
・大日本プロレス BJW認定第12代世界ストロングヘビー級王者(2018年8月時点)
知れば知るほど面白いのが鈴木秀樹という選手です。
ジョシュ・バーネット選手
「オタク」って事で有名な選手ですね(笑)。
新日本プロレスにも所属していましたが、個人的にはあんまりプロレスラーというイメージがわかないですね。
なぜなんだろう…と考え、僕が出した答えとしては、プロレスでは名勝負といえる試合を残せなかったけれど、MMAの世界では、記憶に残るいい試合を多く残しているので、プロレスラーというよりは、格闘家としてのイメージが強いのだと思います。元UFCのチャンピオンですしね。
でも、UWFを愛している事も、前田日明さんを敬愛していることも知っていますし、短かったけど新日本プロレスに所属していたこともあったので、PRIDEに出場している時は、プロレスラーとして応援していました。
PRIDE無差別級グランプリで、ヒョードルの弟、アレキサンダーにアームロックで一本勝ちした時はめちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。
たまにMMAの試合でジャーマンとか、デスバレーボムなどプロレス技を披露することがあるので、そこにプロレス愛を感じますね。
現在は引退宣言はしていないものの、試合はしていないみたいです。
ジョシュ・バーネット選手についてウルトラ要約すると、、、
・18歳で総合格闘家としてデビューしている。
・2002年、ランディ・クートゥアに勝利し史上最年少(24歳)でUFC王者に。後にステロイド陽性反応により王座剥奪(陰謀論あり)。
・マイクパフォーマンスで「お前はもう死んでいる」「永田、お前には地獄すら生ぬるい。」など、北斗の拳のセリフを使う。
・UWFに没頭し、その源流とも言えるキャッチ・アズ・キャッチ・キャンをビル・ロビンソンから学んでいる。
・あのカール・ゴッチと雑誌の企画で対談している。
・高山善廣から「ゼッコーチョー(絶好調)。」という言葉を教えてもらった。
・NHK教育テレビの「えいごでしゃべらナイトJr」に出演したことがある。
・PS2を所持していて、ファイプロで選手をエディットしCOM観戦するのが好きである。
・とにかくオタク。まじオタク。
二人のエピソード
二人には CACC(キャッチ・アズ・キャッチ・キャン)という共通点があります。
共にビル・ロビンソンからもコーチを受けてます。
ある日、鈴木選手のもとにバーネット選手から連絡がきて、それには「passed awey」と書かれていたそうです。
鈴木選手は意味を調べて、そこではじめて師匠であるビル・ロビンソンが他界したことを知ったようですね。
二人がどのくらい仲が良いのかはわかりませんが、この事からプロレスの「遺伝子」「血」の部分では繋がりあっているってことは、お互い感じているような気がします。
そんな二人が、2011年の大晦日、IGFのリングで相見えることになるのです。
U系のプロレスを髣髴させるスリリングなレスリング
「スリリングなレスリング」なんて、なんかのラップみたいですね(笑)。
リングアナはケロちゃんこと田中秀和さん(現:田中ケロ)、そして裁くレフェリーは和田良覚さんです。
ちなみにこの試合ではロープワークは一切ありませんでした。
一応、IGFルール(この頃のIGFルールとは普通の「プロレスルール」です。)での対戦になっています。
スタンディングでの打撃戦も一応ありますが、お互いCACCをベースにしていることもあり、ほとんどがグラウンドの展開です。
ていうか、終盤までほぼそれ。
もう一度言いますが、ロープワークは一切ありません。
お互い、テイクダウンを狙い、腕、足、首、背後を絶え間なく取りに行きます。
打撃といえばグラウンドで掌底を打ち合ったり、たまに、鈴木選手が得意のエルボー、ドロップキックをみせるぐらいです。
一見、総合格闘技のように見え、かつてのU系のプロレスを彷彿とさせます。
これが本当にスリリングで、しかも絶え間なくずっと動いているので、観てるこっちがバテそうになるんですよ~。息が詰まる攻防です。
序盤、背後の取り合いから鈴木選手がコブラツイストを仕掛けようとするところで観客がざわつきます。
良いですね。現代では見慣れたクラシカルなプロレス技で歓声があがろうとした瞬間です。
5分経過のアナウンスと共に、鈴木選手がこの試合初のプロレス的投げ技「ブレーンバスター」を炸裂させます。
実況が「Oh!Beautiful Suplex!」と思わず叫ぶほど(動画は海外実況です)、綺麗な弧を描き、ドッと観客も沸きます。
しかし、負けじとバーネット選手がかなりえぐいレッグロックからスタンディングのアキレス腱固めへ。そしてそのまま逆片エビ固めへと移行し、そこからさらにSTFへと流れるように移行します。
いや~、すばらしい流れです。
ここからはほぼバーネット選手のペースです。
やはり基本はグランドでの展開ですが、そこからクラッチして、ハーフハッチスープレックス、ノーザンライトスープレックス、さらにはキーロックを極めたりします。
僕がこの試合の好きなところは、基本的にはグランドでのレスリングが中心なのに、ブレーンバスターにノーザン、ハーフハッチとか、数は少なくとも、たまにでるプロレス技がとても光って見えるところです。
僕は四天王プロレス好き好き人間ですが、巡り巡ってここにたどり着くのかと、なんか不思議な感覚に陥りました。
「頭から落とすだけがプロレスじゃねぇんだよ。」
この言葉は、去った8月に行われた新日本プロレスのG1クライマックス、真田聖也vsザック・セイバー・ジュニア戦後、丸め込みでテクニカルな勝利をした真田選手の言葉です。
まさにバーネットvs鈴木は、僕にとってこの言葉を教えてくれた試合だったような気がします。
以後、僕はキャッチ系のプロレスを好んで観るようになり、最近では「world of sports」という、昔、イギリスで放送されていたプロレス番組を食い入るように観ています。
結局、試合結果はどうなったかというと・・・。
ま、そこは、興味があればご自身で観ていただければと思います。
最後に
この記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
最後にお願いがあります。
今後も、お気に入りの試合について、感想でも書いていこうかなと思うのですが、もし、あなたのお気に入りの試合があれば、ぜひ教えてください!
その試合についてもレビューしていこうかなと思っています。
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まぁ、いろんな試合を通して、コメント欄等で交流ができればなと思っています。
長くなりましたが、今後とも当ブログを、よろしくお願いします!