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jyunbo.hatenablog.com
街に流れる時間が好きだ。
最近、ドラムの練習は自宅近くのスタジオではなく、電車に乗って大須観音にあるスタジオで練習するようにしている。
出来るだけ昼間の時間帯で。
osu.nagoya
地下鉄大須観音駅を出た瞬間、そこは今日も人で溢れ、賑やかな世界が広がっていた。
楽しそうに会話をしながら歩く若者達や、外国語でなにやら話している人達。
ベビーカーを押しながら幸せな時間を過ごす夫婦。
僕はいつもの様に、角のセブンイレブンでコーヒーとチョコを買って、いつもの様に、外の壁際でタバコを吹かしていた。
となりのおじさんが突然僕に声をかける。
「えー」
確かに「えー」と聴こえた。
沖縄では親しい友人などに声をかけたり、呼び止めたりする時に「えー」と言うことが多い。
「おい」とか、「ねぇ」とか、そんなニュアンスの意味。
イントネーションは、アルファベットの「A」を普通に「エー」と発音するのに近い(気がする)
ちなみに、初対面の人に「えー」はかなり失礼。危ない奴だと思われる。
話しを戻す。
僕は「えー」と言ったおじさんの方に首を振った。
おじさん「タバコを一本もらえないか?」
僕「・・・い、いいよ。僕が吸っているタバコはだいぶ強いけど良い?」
おじさん「いいよ。」
僕「おじさん、沖縄の人?」
おじさん「・・・?いや、東京だけど。」
そんな感じで会話していた。
どうやら、「ねー」と声をかけたらしい(一般的には「すみません」と声をかけるとおもうけどね笑)
おじさんは発泡酒を片手にしていた。
僕「何時から飲んでるの?」
おじさん「いや、ついさっきだよ。」
それからも色々話をした。
いつから名古屋で暮らしているとか、結婚してるのか?とか笑
気づけばスタジオに向かう時間になっていたので、またねと手を振ってスタジオへ向かった。
もしかすると危ない人だったかもしれないけど、僕とお話しした時間が少しでも良い時間になってくれていたら、僕はそれでいい。
スタジオはアーケードの商店街にある。
歩きながら思ったのだけど、通りは今年1番の賑わいだったような気がする。
今日はとても暖かかった。
その影響もあるのだろう。
銀たこは今日も人で沢山だった。
その隣のたい焼き屋さんも。
その向かい側の団子屋さんなんて、大行列が出来ていた。
街は賑やかだ。
なんか嬉しい。
なんか楽しい。
スタジオ近くの雑貨屋さんの前。
高校生ぐらいの若い女の子二人とすれ違うときに「パンドラの箱・・・」と言っていたのが聞こえた。
いったいなんの会話をしていたのだろうか笑
スタジオにはいつも通り予約10分前に到着。
ありがたいことに、僕の前に誰も使用していなかった場合、すぐにスタジオに入れてくれる。
今日はBスタジオ。
フロアタムの足の部分が少し壊れているところだ。
実は、とあるバンドのサポートドラムを担当する話しが進んでいて、近々音合わせをすることになっている。
さっそく課題曲にとりかかる。
・・・・(汗)
バチクソに難し~!!笑
今までやってきたドラムとは違う。
まるで、マイク・ポートノイのようだった。
youtu.be
そういえば、そのバンドのリーダーさんは元々ドラマーで、好きなアーティストに「Dream Theater(マイク・ポートノイが所属してたバンド)」って書いてあった。
がっつり影響受けてるやんけ~笑
困った。
僕のスタイルと全然違う。
でも、やるんよ。
なんとかなる。
できないわけがない。
やる。
気づけば、大好きなコーヒ&チョコタイムも忘れていた。
ちょうど良かったかもしれない。
練習に熱中できそうだ。
帰り。
練習する前と比べると、人通りが少し減っていた。
団子屋さんの行列も落ち着いていた。
逆に近くのライブハウスでは行列が。
どうやらLUNA SEEトリビュートバンドのライブがあるらしい。
並んでいるあのファンの髪色のように、空はセピアに染まり始めていた。
地球はこの場所に夕暮れを映し、どこかの国では朝を映す。
そんな刹那。
そして角のセブンイレブンの壁際に、もう、あのおじさんの姿はなかった。
電車に乗る。
僕はいつも“9番車両”に乗る。
理由は、数秘術でいう所の僕の運命数だから。
ところが、9番の入り口は込み合っていた。
こういう時は、だいたい3の倍数になる数字の車両を選ぶ。
今日は18番車両にした。
電車の中で、タバコが残り一本なのを思い出した。
ひとつ手前の駅で降りて、コンビニへ。
いつもは東南アジア系の外国人の方がレジをやっているけど、今日は違った。
名札を見る限り韓国人なんだろう。
珍しいなと思った。
たどたどしい日本語だったけど、丁寧だった。
「ありがとう。」
そう言って店を出た。
そういえば、僕は息子への思いを綴った曲を2曲書いたことがある。
2曲とも内容は同じ。
「日々の美しさを感じていて欲しい」
「日々の尊さを感じていて欲しい」
「流れる時間を感じていて欲しい」
「流れる季節を感じていて欲しい」
そんな感じ。
今日もとても素敵な一日だった。
街には喧騒も無く、平和な時間が流れていた。
ベビーカーを押しながら“家族の時間”を過ごす夫婦がいた。
なにが楽しいのか、笑いながら歩く恋人達がいた。
「パンドラの箱・・・」と会話しながら歩く女の子達がいた。
ふざけあって歩く男の子達がいた。
団子を美味しそうに頬張る人達がいた。
行列に並ぶことさえ楽しんでいる人達がいた。
笑顔で記念撮影する観光客がいた。
タバコをせがむ寂しげなおじさんがいた。
テラス席でドリンク片手に談笑する若者達がいた。
なにもかもが尊い。
もし輪廻転生が本当にあったとして、生まれ変わりがあるとするのなら、神様お願い。
こう感じることのできるこの心だけは、次にも連れて行って欲しい。
そう考えながら歩くタバコ購入後のコンビニ帰り。
ふとコンビニの方向へ振り返った。
視線の下の方、顔と耳と手足が黒く、身体は白い中型の猫が、ビルの隙間に吸い込まれるように、足早に横切っていった。
おわり
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