昔ほどではないけど、一応プロレスが好きです。
↑ いつぞやの新日本プロレス 名古屋大会 ↑
昨日(2023年1月21日)は、新日本プロレスの興行「WRESTLE KINGDAM 17 in 横浜アリーナ」が開催されました。
注目は、昨年からの因縁である新日本プロレスの「ロスインゴ(長いからこの続きは書きたくない笑)」と、ノアの「金剛」の5vs5の対抗戦でしたが、個人的には第2試合のエル・デスペラードvsYO-HEYが気になっていて、AbemaTVで生配信されるPPVの購入も検討したけど、、、あきらめた(笑)
まず書いておきたいのは、大会を盛り上げようと奮闘していた両陣営に拍手を贈りたいです。
両軍団を揃えて記者会見を開いたり、ロスインゴ勢がノアの会場に乗り込んだり、ノアと新日本双方の公式チャンネルで、各選手のインタビュー動画をアップしたり、金剛のリーダーである拳王が自身のYouTubeチャンネルで、まるで「中田敦彦のYouTube大学」のように、対戦する内藤哲也を解説する等々、大会開催の発表から決して長くない期間で、大会を盛り上げようと懸命に頑張ってアピールをしていたと感じました。
当日は残念ながら空席も目立ったようですが、少なくとも来場したお客さんは「どんなプロレスが観れるのだろう」と、ワクワクしていたと思う。
行きたかったな~、、、見たかったな~、、、涙
さてさて表題の件ですが、これ、速報で記事を見たとき驚いた。
この大会が1夜限りのお祭り的な大会になるのか、それとも何かしらの遺恨が勃発し「点」を残すのか。
もし点が残るとしたら第4試合の「オカダ&真壁 vs 清宮&稲村」なんだろうなと、ぼんやりと予想していたけど、まさかこんな刺激的な展開になるとは思わなかった。
だから驚いた。
あったとしても、稲村が負けて、オカダを睨む清宮、すかした態度のオカダ。
退場するときに「オカダ~!待てこらぁ~!」的な展開になると思っていたけど、まさか、いつかの前田日明ばりに清宮がオカダの顔面に蹴りを入れ、ケンカファイトに突入しノーコンテストになるなんて。
こんな遺恨の残しかたになるとは思わなかった。
考えてみれば、最近の新日本プロレスは、どんな団体でも通る道「マンネリ化」を打破するのに苦戦している印象があった。
ベルトを新設したり、海外の団体との交流でなんとか流れを変えようとしているのは見えるけど、それでも、新日本ファンの微妙な空気感は完全には拭えていないようだった。
今年の1.4のドーム大会の対戦カードが発表されたときに「またオカダとジェイ…もういいよ。それ。」的なコメントを多く見かけた。
そんな中での今回の「顔面蹴り」
この件は、新日本ファンにとっても、ある意味いい刺激になったんじゃないかなと思います。(否定的な意見も多いけど(汗))
僕は今回の件で思い出したことがあります。
それは、前田日明の長州顔面蹴り事件、、、
ではなくて、
これです↓↓↓
2001年4月18日
ZERO-ONE 日本武道館大会
小川直也&村上一成 vs 三沢光晴&力皇 猛
僕はこの試合が大好きで何度も見返しています。
技らしい技がほとんどでない、決して綺麗なプロレスではないけど、この試合、まさしく“カオス”
こういうプロレスの試合を久しく観ていない気がする。
youtu.be
今回の清宮の顔面蹴りやバックステージでのコメントをAbemaTV、ノア、新日本が動画でアップしてたので、それを観たのですが、胸の中がざわついた。
「殺伐」
あ~そうか、僕が以前と比べプロレスに熱くなれなくなったのはこれなんだと。
これを感じれなくなったからなんじゃないか?と。
振り返ってみると、最近中嶋勝彦が好きになった。
その理由は「殺気」
中嶋勝彦は近年ではあまりみない、殺気をまとったプロレスラーだと思う。
その中島が僕の大好きなレスラー鈴木秀樹とシングルで闘った時に僕は確かに“それ”を感じた。
「殺伐」
www.youtube.com
近年のプロレスを否定するつもりは全くないけど、どこかスマート過ぎる印象がある。
特に新日本プロレスはもはやアートとも言える素晴らしい試合を毎回見せてくれるのだけど、爽やかさが過ぎるように感じるときもある。
所謂「高橋本」以降、そして変わり行く社会的価値観の中で、プロレスファンのプロレスに対する価値観や期待感、求めるものが変わっているのは確かだと思うけど、それにしても、こんなに刺激を求めない時代になるとは思わなかった。
頭から垂直に落とすような危険技にしても、団体側だけではなくて、むしろプロレスファンが強烈な規制をかけているような気がする。
(個人的には「危険技をやってほしい」とは思わないけど、もしその危険技が発動したら、それを受け止める覚悟はある)
「冷静と情熱のあいだ」
小説のタイトルにもなっているこの言葉は、プロレス、そしてプロレスラーにピッタリな言葉だと、個人的には思う。
例えば、映画を鑑賞しているときに、「まぁこれはフィクションで役者は演技しているだけだから」と思いながら冷静に観賞するだろうか?
自分自身の心に響く映画になればなるほど、それは本当の物語りのように感じ、そのキャラクターは実在しているかのように感じるはず。
でも、心のどこかでそれはフィクションであることは、ちゃんと棲みついている。
(全くの余談ですが、この地球でホモサピエンスが人類として生き残った理由に、この「フィクション」を作り出す能力が絶大な力を発揮したという説がある)
上手く伝えきれていないと思うけど、僕が大好きなプロレス、そしてプロレスラーは、まさにその「冷静と情熱のあいだ」を感じることなんだろうなと、今回の清宮顔面蹴り事件で、僕の心の中に眠っていたその感情を発見することができた。
野暮なことを言うようだけど、きっと清宮の顔面蹴りは次へつなげるためのフィクションなんだと勝手に想像している。
だけど、、、だけどね、このピリついた空気感。バックステージでのオカダのキレ具合と清宮の雰囲気、本気っぽくも感じる。
もしこの流れで両雄の対戦が実現するとなると、久しく感じなかった「殺伐」を感じることができるかもしれない。
実現するとしたらいつになるのだろう?
来月のノアのドーム?
それは無いか。
今はまだお互いがチャンピオンだから、ノンタイトルマッチにしないとリスクが大きすぎるし。
やっぱ来年かな?
そもそも実現するのかね?
でも、本当に実現したら楽しみです。
熱ければ綺麗な試合じゃなくてもいい。10分未満の決着でもいい。
プロレスで「冷静と情熱のあいだ」を感じたい。
そう思った寒い夜の日の日記でした
おわり
※追記※
先程まで、アベマでお酒を飲みながらノアのグレート・ムタ引退興行を視聴していました。
すると、来月の武藤敬司引退、東京ドーム大会の全対戦カードが発表され、僕が「無いだろう」と予想した、清宮とオカダの対戦がセミファイナルで発表されました。
僕もまだまだだな(笑)
それにしても、新日本以外にも、DDT、全日本、ドラゲー、東京女子と、各団体が参加するのをみると、武藤というプロレスラーがいかに偉大なのか、改めて感動した。
前に何かのインタビューで「俺は三銃士、四天王世代の最後のレスラー。最後に俺がその終止符を打つ」というような、グッとくる言葉を発していた。
ふぅ…。
歳かね…。
お酒の影響もあるかもしれないけど、こう書いているだけで、なぜか感極まる。
ひとつの時代が終わる。
寂しい気持ちもあるけど、おれ、この時代に生まれて本当によかったって思う。
てことで、とりあえずYouTubeでプロレスでも観ながら飲みま~す!
おわり